炭酸

とん彩や名物
グルメ刑事の居酒屋事件簿:第1話
五つ星殺人事件★★★☆★
163回目の更新

 
「氷室が住んでいるマンションは1LDKだ。そこに致死量の二酸化炭素を充満させるには、最低でも十キロのドライアイスが必要だろう。それだけの量をかき集めりゃ、必ず足がつくはずなのだが」
「けど、それを犯行の前日までに自宅に用意しておいたところで、マイナス80℃以下に保存する設備がなければ、氷室自身も二酸化炭素中毒でやられてしまうわ。それに、鑑識の見解によれば、当日の朝に集めたのなら、夜には溶解しているでしょうけど、深夜には部屋のちょっとした隙間から外へ流出し、殺傷能力を維持できているかどうか疑問とのことでした」
「倍の二十キロ用意し、溶解速度の問題をカバーしたと仮定したところで、かき集めた証拠が見つからなけりゃ意味がないな」
「不可能犯罪…ということになるのでしょうか.。それとも本当に自殺だとでも……」
「いや、何か見過ごしている点があるはずだ」1-241
捜査本部にて。
「被害者が自殺するに足る事情を孕んでいた以上、無視するわけにはいかなくなった。おりしも本日付で捜査本部は解散だ。無論、迷宮入りというわけではないため、引き続き捜査は必要であろう。しかし――解決すべき事件は他に山ほどある。皆、心してかかってくれ!」と、本部長。手柄が一つ逃げていくのが惜しい様子。1-242
屋台にて。
「もう一度調べてみたんだけど、十三日の土曜日から、十四日の日曜日にかけて、大阪と北海道を往復するルート全てをあたってみたところ、犯行時刻に彼が大阪に存在することは不可能のようね。たとえば主要ルートを避けて一般道を使い、要所要所にある監視カメラの追跡を逃れたところで、土曜の夜にこっそりと大阪へ戻るためには、Nシステム等の道路監視装置を掻い潜る必要があり、これも時間的に到底不可能よ。あーあ。これがと津川警部シリーズなら、あっと驚く時刻表トリックが読者を待っているんだろうけれども」
「こいつは物語じゃない。現実だからな」1-243
「ところであんた」と、令子さんが新入りの襟首を掴み、からんでいる。「こないだはよくもやってくれたわね」
「いえいえ、お姉さまがおススメのお酒を出せとおっしゃったから、それをお出ししたまでで」
「テキーラが入ってるだなんて聞いてないわよ」
今夜はあんたの番よ! と、ジョッキにテキーラを注ぎ、若者に飲ませようとしている。
「ははは。籔をつついてヘビが出るとはこのことだ」
愉快そうに笑っている久留米。1-244
しかし酔いに任せることができずにいるところ、ふいにビールが入ったジョッキを眺めている久留米刑事。ため息をつきながら、ぽこぽこと底から立ち込めている泡を見て、「炭酸……か」と呟いた直後、ひらめきが舞い降りた。
「そうか…分ったぞ」1-245

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大阪福島区(福島駅)のグルメな豚肉料理居酒屋"とん彩や"

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06-6456-1038
安くて美味いの代名詞♪
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2014年1月の店休日はこちらとなっております。
肉のマークの日がお休みとなってございます。

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